RoomNo.0415

赤黒好きの管理人による赤黒のための妄想を吐き出すブログページです。日々のことも書いていきますが基本腐ってます。ブログアイコンは黒木紅華さまに描いていただきました!!ありがとうございます(´艸`*)

絵が描けないぃぃぃ…から小説書くしかない。

絵 が へ た く そ な ん だ が ! !

 

どうしたら上手く描けるんや(:_;)

好きでしょっちゅう描いてるのに下手って一番つらくね?

鉛筆書きでもいいからざざっとちゃんとキャラクタがわかる絵描きたいよ…。

 

ツイッタとか居て泣きたくなるよね!!

「なんでみんなそんな麗しい赤司さま描けんだぁぁぁ!!!」

人セルフ壁ドンですよ全くもう( ;∀;)

 

…いいんだ、絵、描くんだ…。

 

 

絵が描けるようになりたい…てかブログのアイコンどうしよっかなー…

また誰かに頼むか…。

 

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このまえpixivにあげたにょた小説。

赤黒で腐向けです。

 

僕らの未来設計図

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都内にある俺のオフィス予定地から車で30分ほど走らせた場所。
所在が都内だと思えないほど緑が豊かな街の片隅に彼女のオフィスはある。
少し小さなドアを開くと、軽やかなベルの音とともに彼女の笑顔が見えてー…

ー…そして僕の顔を認めると、呆れたような表情を浮かべて溜息をつく。
まぁ、気にしないんだけどね。

「やあ、黒子さん。」
「…キミは本当にシツコイですね…。」
「諦めの悪さには定評があるからね?」
「とんでもなく性質悪いじゃないですか。」

俺は彼女ー…玄影テツナに仕事の依頼をしている。
といっても、これで訪問は軽く両手の指の数を超えるのだが彼女は首を縦に振らない。
『俺のオフィスのデザインを頼みたいんだ。』
『ボクはオフィスのデザインではなく家の設計士です。お引き取り下さい。』
『でも君のデザインした家を幾つも見て、俺の好みに合うと思ったんだ。だから頼む。』
『お引き取り下さい。』
『…料金はいくらでm』
『お・引・き・取・り・下・さ・い』
まさに惨敗である。
しかし、それほどまでに彼女のデザインは素晴らしかった。
依頼者に合わせた設計と華美でなく、素材の色を生かした色彩。
そして一際俺の目を引いたのは、合わせてデザインされる家具だ。美しい曲線のラインや、繊細な模様のデザイン。彼女のセンスは俺の求めるそれだったのだ。

「今日という今日は引き受けてもらうよ?」
「…本当になんなんですか…オフィスのデザインなんてやったことないからわからないんですよ。」
「わからないって何が?」
「どのような間取りがいいのか、とか。どんな機材を置くのかとかですよ。ちゃんと知らなければしっかりとしたものは出来ませんし、中途半端な仕事をする気もありませんから。」

なるほど、彼女の言っていることは筋が通ってる上、プロとしての意識が垣間見える。
…益々気に入った。

「…じゃあこうしよう。」
「…?」
「設計の時は俺も一緒にいる。だから、わからないこと。知りたいことがあれば逐一聞くといい。それに合わせて俺も要望や条件を君に伝えることにしよう。」
「…なんだか異様にめんどくさい気がするのですが。」
「気のせいだよ。じゃあそうと決まったら明日にでも打ち合わせを始めよう。時間の希望は?」
「…今引き受けてる仕事は家具のデザインだけなので、日中は何時でも構いません。」
「それなら明日の10時からでいいかい?」
「わかりました。用意してお待ちしています。」

帰り際に見た彼女の顔は、既に真剣そのもので明日への期待に胸を膨らませることになるのは自然な流れである。


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翌日、彼女のオフィスへと着くと、既に準備万端といった様子で仕事モードの黒子が居た。
現地の敷地。希望の間取り。置くであろう機器の数々やそのサイズ。
黒子に尋ねられそうなことは事前に頭に入れておいたはずだが、すぐには答えれられないほど細かなところまで彼女は詳細にメモを取っていく。
そして条件を絞っていってはカタログのようなものを広げてアイデアを膨らませ、俺への意見を出してくる。
仕事をしているところを見るのは勿論初めてだ。
しかし彼女は想定通りー…いや、想定以上の経過を見せている。

いつの間にか俺も真剣そのもので、既に昼の時間だと気付かせたのは『close』のはずのオフィスのドアベルが鳴った音だった。
そのドアベルは来客を告げるものだが黒子は俺が来た時のように営業用の笑顔を浮かべるでもなくリラックスした表情のままドアの方へと視線を向ける。
「よ、黒子お疲れさん。」
「お疲れ様です火神くん。…もうお昼ですか。」
「また根詰めて仕事してたな?適度に休憩取れよ…ったく。直ぐ無理すんだからよお前は。」
「いいんですよ、火神くんが毎日来ますし。」
「俺はお前のオカンじゃねぇぞ。」
軽快に繰り出される会話はとても親し気なものだ。
「…黒子さん、この方は?」
俺が尋ねるとやっと思い至ったように、彼を机の方まで呼びつける。
「すみません、この人は火神くん。ボクの保護者です。」
「おい。間違った知識を植え付けんな。黒子のダチだ…です。」
「あぁ…俺は赤司です。よろしく。」
「赤司さんお昼何食べますか?火神くんに注文言えばすぐそばのレストランの出前してくれますよ。彼従業員なので。」
「じゃあ頼もうかな。」
胸中に立ち込める理由のわからない薄い霧は火神の持ってきた美味しい昼食を食べても晴れることは無く、午後の打ち合わせは少し身が入らなかった。
そしてその理由がもしかしたら小さな恋心なのかもしれないと翔一との会話で気づき、自分の鈍感さに呆れるとともに片思いを自覚するとともに毎日彼女に合えることをモチベーションに持ち直して。

何とか図面が形になったのは二か月が過ぎて、お互いの呼び名が変わったころのことだった。

 

*


そして、図面も清書し終わり一息ついた日の午後。
「黒子。一度オフィスを見に行かないかい?」
「今更ですか?」
「でも図面と照らし合わせてみたいじゃないか。」
「まあいいですけど…。じゃあ赤司くんが車出してくださいねボクめんどくさいので。」
気軽に軽口を叩く程度にこなれた関係に少し暖かい気持ちになりながら車のキィを彼女の目の高さに掲げ
「仰せのままにお姫様?」

仕事場から車を走らせ30分ほど。
たどり着いたビルに黒子は少し気後れしたように見える。
「黒子?大丈夫??」
「…図面は貰ってたのでわかってたつもりでしたけど…これは想像以上でした…。」
まぁ、一般企業なんかよりはずっと立派なビルだから分からなくもないけど。
足取りが少し重くなった黒子の背中を押して中へと進み、設計図を片手にビルを周り確認作業を進めていく。
幾つか黒子の想像と違ったところがあり修正したいところが出たようだが、すべてその場で修正できる程度のものだった。
そして並んで設計図を書き足していると電話の音が鳴り響き、確認すると秘書である桃井の名前が刻まれている。
「すまない黒子。秘書から電話が来たから少し離れるよ。」
黒子が頷きを返したのを確認してからその場を離れ、桃井から社内の『不穏因子』の話を手短に聞き眉を顰める。


「…白原?」
『そう。白原さんって居るでしょう。ここのオフィス建築にすごく前向きに関わっていた人。』
「あぁ…。なんか翔一がへんな企画書を持ってくるとか言ってたな。」
『そう。赤司君の右腕である今吉さんにもっていってた企画書っていうのが、自分の娘にこのオフィスのデザインを任せたいっていうものだったの。』
「…なんだって?」
『それで、赤司君が気に入った黒子さん…だっけ?その人のこと逆恨みしてるって噂があって、それを裏取りしてたの。』
「それで成果は?」
『…黒子さんのところに行くはずだった依頼を横から掻っ攫ってるみたい。』
「…それで。」
『黒子さんとお客さんの仲介をしてくれてる伊月、森山、宮地っていう三人のところにも妨害が入ってるのを確認したわ。』
「なるほどね…さて、どうしてやろうか…。」
『でも、黒子さんがこの仕事を降りる気はないって言ってることを知ったらしくて、直接会いに来るかもしれないよ。』
「…わかった。申し訳ないが、翔一にも協力を仰いで手をまわしてくれるかい?」
『分かってるわ。…姑息な手段は許せないもんね。黒子さんのデザイン本当に素敵だもん。』
「あぁ、任せたよ。」


桃井からの電話を切り、隠しきれないイライラを抱えながら黒子のもとへと足早に戻る。
先ほどの桃井の電話が事実なら、今黒子は敵の本拠地にノーガードでいるようなものだ。
嫌な予感がして足どりが速くなる。
そして、男の荒げた声を聞き足を止める。

「赤司社長に気に入られただか何だか知らないが、お前のデザインは暗いんだ!もっと色彩を使ったうちの娘のようなものがここには合う!」
「…色を沢山使うデザインは仕事場には適しませんし、そもそもボクは娘さんのデザインを見たことはありません。」
「俺の好みじゃないって言っているんだ!」
「ボクは自分の仕事に誇りを持っています。生半可な設計をするつもりはありませんし、赤司くんもそれで許可は出さないです。それに、ボクは貴方のオフィスを作るわけじゃなく赤司くんのものを作るんです。貴方なんかに合うデザインなわけが無いでしょう。」
「なっ…俺には合わないってどういうことだ!」
「そのままの意味ですよ。貴方と彼が同じだとでも?…僕は知り合って日が浅いですがそれでもわかりますよ。彼は貴方のような腐った人間じゃない。これだけの会社を背負って立つ立派な方です。」
「なっ……!」

ー…これは、いろいろとまずいな。
黒子を貶めたこと。俺を軽んじるような言動をしたこと。イライラは確かに燻っているのに、今俺の口元は緩んでいる自覚がある。
恐らくは、人に顔向けできないほど赤くなってすら居るのではないだろうか。

 

 

---その後黒子と合流するもたどたどしくなるが、黒子は白原のことについて俺に一言も話すことは無かった。

 


*

 

そして設計図が完成し、最終点検の日。
さらに整えられた設計図や内装デザインにOKをだしたあと、緊張しながら一つ決めていた言葉を口に出す。


「うん…素晴らしいね。上出来だ黒子。」
「お気に召したならよかったです。ここでキミの仕事が展開されると思うとわくわくしますね。」

ほっとしたように微笑む黒子はとても可愛らしいが、若干の陰りが見える。
それが、俺の、自惚れでないのなら。
すこしでも、俺との仕事の終わりを惜しんでくれているなら。

「もう一つだけ、依頼したいんだが。」
「今からですか?」
「あぁ…。俺の新居を頼みたい。」
「…お引越しなされるんですか?」
「結婚、したいなーと思ってさ。」
「……そう、ですか。いいですよ。奥様のご要望も纏めて来てくださいね。」
「うん、ねぇ黒子はどんな家がいい??」
「…はい?」
「俺はね、日当たりが良くて、お風呂が大きい家がいいな。あ、あとカウンターキッチンで黒子が料理してるの見えたらいいよね。」
「ちょっ…ちょっと待ってください!なんでボクが居る前提なんですか!?可笑しいでしょう?!」
「じゃあ可笑しくないように俺と黒子の関係に名前を付ければいいんだよ。」
「…何言って。」

ずっと、呼んでみたかった名を呼ぼう。
この時の為に、ずっと、控えていたもう一つの君の名を。

「結婚しようよテツナ。俺の奥さんになって、一緒に君が作った家に住もう?」
「…なんで、ボク、ですか。」
「好きだから。」
「な…。」
「好きだからだよ。君の仕事への姿勢も、厳しいところも、人のことをしっかりと見ているところも、料理が上手なところも、シェイクばっかり飲んでるところも。…火神との仲はちょっと妬けるけど。時折見せてくれる、君の笑顔が好きだから。一緒に居たい。俺が、その笑顔を一番近くで見ていたい。」
「…ばかですか、はずかしいことばっかり。」
「分かってもらえないとフラれちゃうだろ?」
「…十分、分かりました。」

恥ずかしいのか尻すぼみになった声に一縷の望みをかけて、俯いた彼女に見えるように蓋を開いたリングケースを目前へと置く。

「仕事の依頼、受けてくれる?」
「…ええ。たくさんたくさん打ち合わせして、良いお家にしましょうか。」
「…楽しみだ。」

 

 


もう一度、二人で作ろう。

二人だけの、未来設計図を。

 

 

 

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≪何時でも妄想可能な暴走機関車夏目がお送りいたします≫